【書評・要約】『100%得する話し方』ー話すのが苦手な人は「会話の舞台から降りよう」

会話苦手だからあんまり人と話したくないな、、

話すことに対する苦手意識がある人は多いのではないでしょうか。

会話への苦手意識から人に話しかけられない

話が弾まないので気まずい状況に陥る

などなど会話が苦手であるが故に、さらに苦手意識を加速させてしまう人もいるのではないでしょうか。

そこまで苦手でなくとも、もう少し話すのが上手くなりたいという人も多いかもしれません。

今回紹介する『100%得する話し方』は、そんな会話が苦手な人がおさえるべき会話の基本が書かれています。

是非ご参考ください!

『100%得する話し方』はこんな人におすすめ

 ✔ 話すことに苦手意識がある人
 ✔ いつも話が弾まないと感じる人
 ✔ たくさんの人と話す機会がある営業マンなど

特におすすめなのは、話すこと自体に苦手意識がある人です。

本書で紹介される内容の多くは、高度な会話テクニックではなく、苦手だからこそ意識できるものです。

よって、会話にある程度慣れている人向けではなく、本当に苦手だと思う人ほど読むべきです!

もちろん、普段から会話をする機会が多い人にとっても、自身の会話に磨きをかけるために有効な本です。

『100%得する話し方』 はどんな本?内容は?

著者は、新井慶一(あらいよしかず)さんです。

現在は、笑う大人プロジェクト株式会社代表取締役を務め、心感動メンタルコーチとして活動されています。

今では代表を務める新井さんですが、幼少期からコミュニケーションが苦手で、友人も少なく、社会人になっても苦手意識は払拭できなかったようです。

そして、一時期はニートやフリーターとして過ごした時期もあるそうです。

本書は、そんな新井さんが、「話すのが苦手」を克服してきた過程から得たメソッドを公開したデビュー作です!

話すのが苦手な人だったからこそ、苦手な人の立場から書かれており、とても分かりやすい本です。

「100%得する話し方」の基本

本書は様々なテクニックが紹介されていますが、それらのテクニックの土台となる考え方は以下の3つです。

📝100%得する話し方の基本 ⓵絶対に自分に話を振らせない
 ⓶相手に9割話させる
 ⓷相手に気持ち良くなってもらう

話し方の本なのに、相手に話させるの?

実は本書はそこがポイントです。

話し方というと「自分が上手く話をできるか」という観点から考えてしまいます。

しかし、一方で皆さんは相手の話をしっかり聞いているでしょうか?

まあそりゃしっかり聞いて応答してるよ?

本当にそうでしょうか?

実は、多くの人は、相手の話を聞いている際、「自分は次に何を話そう」「自分に話振られるかなどうしよう」という思考でいっぱいです。

相手の話を聞いているようで、自分の視点でしか考えていません。

本当に相手の話を聞いている人は、とても少ないのです。

「100%得する話し方」 は、自分が相手の話を本当に聞き、相手に気持ち良く話してもらうためのものです。

本書でお伝えしたいこと、それは、聞き手であるあなたが「会話の舞台から降りて」相手に9割話をさせること。

『100%得する話し方』本文より抜粋

自分は「会話の舞台から降り」相手に「スポットライトを当てる」ことで、会話への苦手意識は減らすことができるのです!

話し方で得する方法ポイント4選

このように、話し方で得するには、聞き方が重要であるということでした。

ここからは具体的な会話テクニック・考え方をいくつか見ていきます!

苦手な人と話すために

皆さんも、周りに「この人と話すの苦手だな~」と思う人はいませんか?

また、誰であっても人と話すのが苦手という方も多いかもしれません。

そんな時に効果を発揮するのが「三角巾メンタル」です。

誰かと会話するときに、心の中でその人に白装束を着せ、三角巾をのせてみてください。

お化けだと思えってこと?

そうです。相手が死んでいることをイメージするのです。

「あー、この人、もうすぐ死んじゃうのに、自分なんかに時間を使ってくれてありがたいなー」と思って聞くと、その人からどんな話を聞くことになっても、その人の話が数倍尊く感じられます。

『100%得する話し方』本文より抜粋

冗談だと思う人もいるかもしれません。

しかし、これは自分が「会話の舞台から降りる」というメンタルになるにあたって有効です。

その人が死んでしまうのであれば、しっかりと一字一句聞き漏らすまいとその人の話に耳を傾けるのではないでしょうか。

確かに、ちょっと嫌な人でもさすがに死ぬとなったら話は別だよね

(逆にそれでも話を聞きたくないという人がいれば、その人とは本当に関わらない方が良いと思います!)

とにかく、相手がお化けになる瞬間だと思って、相手に「スポットライトを浴びせる」ようにしましょう!

💡POINT
三角巾メンタルで、相手の話を聞いてあげる

相手の話に相槌を打つ

相手に「スポットライトを当てる」には、反応が重要です。

自分が話している時に、反応がないと本当に不安になりますよね。

私も、リモート会議で発表する際、誰の反応もないまま話を続けるのは非常にしんどかった覚えがあります。

相手の話を聞いていることを示すために、「は・ひ・ふ・へ・ほの法則」を使いましょう!

📝は・ひ・ふ・へ・ほの法則 ✔ は 「はあー!」
 ✔ ひ 「ひえっー!」「ひーーっ!」
 ✔ ふ 「ふーん」
 ✔ へ 「へえー!」
 ✔ ほ 「ほー!」

このように、この5つを使い分けるだけで、相手の話を聞いていることは伝わります。

📝会話例 「最近彼女ができてさ」
 「ほー!」(次はどんな話をしてくれるんですか?)
 「可愛くて優しいんだよ!」
 「へえー!」(次はどんな話をしてくれるんですか?)

注意すべきは、自分が何を話そうではなく、リアクションとともに「相手の次の話にも興味津々でいる」ことです。

そうでなければ、感情が入らず、機械的に言っているように聞こえてしまいます。

「は・ひ・ふ・へ・ほの法則」 を意識して相槌マスターになりましょう!

💡POINT
「は・ひ・ふ・へ・ほの法則」で話を興味津々に待つ

オウムリターンのコツ

オウム返しは、会話の1つとしてよく知られた方法です。

本書では「オウムリターン」といわれています。

オウムのように、相手の言ったことに対して、聞き手がそのまま返すことです。

確かにこれは簡単だしできてると思う!

しかし、オウムリターンにも勘違いがあります。

次の会話を見てください。

📝NG会話例 「最近彼女できたんだよね」
 「彼女できたんだ!」
 「可愛いし優しいんだよ!」
 「優しいんだー。性格は大事だよね(自分の意見)」
 「だよね。性格が良いかどうかは大事だよ」
 「性格で選ぶべきだよね」

これの何がいけないのさ?

確かに一見会話は問題なく進んでいるように見えます。

しかし、問題は、最後の方で聞き手の意見にすり替わっていることです。

話し手の「彼女ができた」話だったのが、いつの間にか聞き手の「性格が大事」という話題に変わってしまっています。

これは聞き手の会話泥棒です。

話し手は、もう少し彼女の良さについて話したかったかもしれません。

これでは、相手に「スポットライトを当てる」ができていません。

オウムリターンしているつもりでも、このように自分の意見を付け加えることで自分が「舞台に立つ」ことになります。

真のオウムリターンは相手の言葉をただ繰り返すことに徹します。

特に自分が話すのが苦手な人ほど、気づかぬうちに会話泥棒しないための真のオウムリターンを心がけましょう!

💡POINT
オウムリターンに自分の意見を入れない

どんな相手にも動じない方法とは?

相手が偉い立場だと怖気づいてしまうのは、誰もが経験することです。

私も、仕事でクライアントの社長と話す際は、どうしても怖気づいて不自然になってしまうことがありました。

どうして同じ人間なのに怖いのでしょうか?

社長とか偉い人って威圧感あるじゃん、、、

答えは、相手と自分を常に上下で見ているからです。

📝縦軸思考 ✔ 1年目社員と部長
 ✔ トイレの清掃員と正社員
 ✔ 無職と仕事している人

このように、多くの人が、無意識に立場が異なる人のことを上下で捉えています。

偉そうに言っていますが、私も無意識のうちにこの思考になっていたと自覚しています。

しかし、いわゆる縦軸思考である限り、自分より上は必ず存在します。

自分より上も下もつくらないためには、横軸で考えることが重要です!

それぞれが、自分の居場所をチョイスして、なりたいものになっているだけだと考えればいいのです。

『100%得する話し方』本文より抜粋

つまり、 どんな人も異なる立場であるだけで、皆が横並びであることを想像するべきです。

そうすることで、この人は下だからと失礼な態度を取ったり、上の立場だから緊張するという発想がなくなります。

縦軸ではなく、横軸で考えましょう!

💡POINT
自分との上下関係ではなく、誰もが横並び

まとめ

得する話し方を見てきました。

💡POINTまとめ ✔ 三角巾メンタルで、相手の話を聞いてあげる
 ✔ 「は・ひ・ふ・へ・ほの法則」で話を興味津々に待つ
 ✔ オウムリターンに自分の意見を入れない
 ✔ 自分との上下関係ではなく、誰もが横並び

これを見て、もっと自分は自由に話したいと思った方もいるかもしれません。

私も話し方の本ということで、もっと自由に自分の話を面白くできる力をイメージしていました。

しかしそもそも、「自分から話を展開したい」という発想が、会話での損に繋がっているということです。

自分が敢えて「舞台から降りる」ことで、得することができるのであれば、そうするべきではないでしょうか。

皆さんも会話を見つめ直し、相手に「スポットライトを当てる」会話を試してみてはいかかでしょうか。

本書は他にも

その他の内容 ✔ 聞きたいことが100%引き出せる魔法の質問術
 ✔ 話し方で得する人損する人の特徴
 ✔ 仕事などにおける「100%得する話し方」の実践

など、まだまだテクニックがたくさん紹介されています!

気になる方は、是非読んでみてください!