【書評・要約】『シンプルな勉強法』ー効率の良い勉強で勉強への苦手意識を払拭する

資格試験があるんだけど、勉強苦手だし嫌だな~

皆さんは勉強はお好きですか?

「好きだ!」という方は少ないでしょう。

私も特に資格や試験などの勉強は好きではありません。

勉強と言えば、受験勉強が一番にイメージされます。

しかし、社会人の方は分かるかもしれませんが、生きるためには一生勉強し続ける必要があるといっても過言ではありません。

生きている限り、勉強から逃れることはできないよね、、、

今回紹介する『シンプルな勉強法』は、そんな必要ながら誰もが嫌いな勉強について、明確に解説された本です!

『シンプルな勉強法』はこんな人におすすめ!

 ✔ 効率の良い勉強方法を知りたい人
 ✔ 資格試験などをこれから始める人
 ✔ 高校・大学受験生

本書は、勉強に焦点を当てて書かれたものですが、学生だけが読むべき本ではありません。

受験勉強だけでなく、資格試験など全ての勉強に共通するノウハウが詰まった本です。

これから勉強する必要がある全ての人が、読むべき本です!

『シンプルな勉強法』の内容は?どんな本?

著者は、河野玄斗さんです。

日本テレビのクイズ番組「頭脳王」に出場し2連覇を達成するなど、メディア出演もしているため、知ってる方も多いかもしれません。

東京大学理科Ⅲ類に現役合格、医学部3年生でありながら司法試験一発合格など、まさに勉強を知り尽くした方です。

本書は、そんな河野さんがこれまで蓄積した勉強のノウハウを公開した本です。

でも、著者が元々天才だったから結果を残せているんじゃないの?

確かに、これだけ成功を収めている方であれば、そう思われるのも無理はありません。

しかし、著者はその点を以下のように語っています。

僕にはみなさんが想像するような、常人離れした記憶力や特殊能力はありません。ただひたすらに、勉強の仕方がうまいのです。

『シンプルな勉強法』本文より抜粋

つまり、元々天才だったから勉強における成功を収めたのではなく、勉強の方法論によって、結果を残したということです。

本書で紹介されている内容は、「誰でも使える方法論」という点が強調されており、人を選ぶものではないので、どんな方も安心して読むことができます。

『シンプルな勉強法』の目次

はじめに 効率を突き詰めた、誰でもすぐに使える勉強法
プロローグ 僕の願いと勉強の意味
01.本書を手にしてくれたみなさんへ
02.「勉強の意義ってなんだろう?」
CHAPTER1 勉強効率を極大化するモチベーション講義
00.モチベーションは吸収率をも高める
01.モチベーションを高く保つポイント①勉強のメリット
02.モチベーションを高く保つポイント②勉強のやりがい
03.モチベーションを高く保つポイント③勉強の楽しさ
04.「幸福の最大化」とは?
CHAPTER2 「逆算勉強法」のススメ
01.効率を極限まで重視した「逆算勉強法」
02.逆算勉強法の具体的方法
CHAPTER3 点数を底上げするための技を身につけよう
00.勉強を成功に導く4つのテクニック
01.勉強効率を爆速で上げる方法
02.時間を誰よりも有効に活用する方法
03.無駄を省いた確実なゴール
04.誰でも始められる暗記術
CHAPTER4 高校・大学受験を完全攻略する
00.この章の流れ
01.数学
02.国語
03.英語
04.理科
05.社会
06.この章の最後に
EXTRA CHAPTER 僕の司法試験合格体験記
おわりに

『シンプルな勉強法』より抜粋

このような内容となっています。

まず勉強をするには、モチベーションが重要という観点から始まります。

そして、具体的な勉強テクニックの解説、そして、高校・大学受験における勉強のポイントが紹介されます。

社会人の方は、CHPTER3までが読むべき内容だと思います。

効率が良い勉強法のポイント

誰もが勉強の効率を上げたいと思うことでしょう。

ここからは、本書で紹介されている、勉強の方法論を詳しく見ていきましょう!

逆算勉強法とは?

皆さんは試験の目標に対して、どのくらい具体的に逆算をしていますか?

とりあえず、勉強を始めるという方もたくさんいるかもしれません。

本書では、勉強のおける逆算の重要性が強調されています。

📝逆算勉強法 1.目標を知って具体的なゴールを設定する
 2.ゴールまでにやりたいことを決める
 3.やるべきことをスケジュールに落とし込む
 4.実践する
 5.進み具合を定期的に確認する

この5ステップです。

この中でも、多くの人が間違いやすいポイントは、1と3です。

ゴール設定の間違い

例えばある試験の合格ラインが70点だとします。

その際に、皆さんは100点を取るレベルまで勉強しようと考えてはいませんか?

とにかく高い点数を取る為に頑張るよ!

その意気込みは良いかもしれません。

しかし、資格や受験勉強において、その考えは効率を犠牲にしています。

どれだけ時間をかけて100点を取っても、70点を取った人と同じ「合格者」です。

100点を取る勉強は趣味としてなら良いかもしれませんが、他にもするべきことがある中で、合格に向けた勉強という視点では非効率的です。

この場合、目標点数を80点として、到達レベルの目標を立てるべきです。

📝80点を取るために ✔ どの範囲まで勉強するか
 ✔ どこまで深い知識を覚えるべきか
 ✔ どのくらいの応用問題まで解けるようになるべきか

このように、80点に求められるレベルを考えていきましょう。

そうすると、逆算するにあたってより具体的に、するべきことを決めることができます。

💡POINT
合格ライン+10点くらいのレベル感を到達目標にする

スケジュールを立てる際の注意点

皆さんは、スケジュールを立てる際に、どこまで細かく設定するでしょうか?

私は、基本的に1週間ごとに何となく設定していました。

しかし、本書の「逆算勉強法」では、1日の量まで落とし込むべきとのことです。

1週間で参考書を200ページ読み進めるとします。

そしてその200ページをさらに細かく1日ごとに割ります。

例えば、「月曜日は予定があるので10ページだけど、火曜日は時間があるから50ページやる」というように、その日の具体的な予定などに合わせて落とし込みましょう。

1日30ページと一律で決めてしまうと、進まない日にストレスを感じます。

予定や都合に合わせて、1日単位で決めることで、より正確なゴールまでの逆算が可能になります。

💡POINT
1日単位まで分解してスケジュールを立てる

学習の理解を深めるには

参考書を読んで理解できたと思っても、いざ問題を解こうとすると分からないという経験はありませんか?

私も何となく分かった気になってしまうことがよくありました。

しかし、問題を解けるようになるレベルに達しなければ、本当に理解しているとは言えません。

なぜそのようなことが起こるのでしょうか?

例題は理解したのに、他の問題になると難しいんだよ、、、

そのような場合、抽象と具体の行き来ができていません。

「具体的な問題」はたくさんあるけれども、それらの問題は「同じような考え方・知識を用いて解くことができる」という共通点でまとめることができるということです。

『シンプルな勉強法』本文より抜粋

つまり、例題は解けても、他の問題が解けない人は、具体的な問題から、他にも応用できる抽象的な理解を得ていないということです。

抽象的な理解とは、各問題の共通点を見つけることです。

数学に関してはこの考え方わかるけど、他の勉強にも活きるの?

社会などの、他の暗記の側面が強い資格や科目にもむしろ必要です。

例えば、法律を勉強するとしましょう。

その法律がどのような時代、社会背景に影響を受けているのかなど、大きな流れ(抽象)から覚える方が、単発の暗記よりも良いのではないでしょうか。

様々な学習において、理解不足とは、抽象と具体の行き来ができていないことが原因です。

具体的な知識や問題からでも、常に抽象化することを意識しましょう!

💡POINT
抽象と具体を行き来できるよう考える

勉強中眠い時は?

私にとって、勉強と眠気は常に隣り合わせでした。

午前中や昼食後は、眠らないように必死だった記憶があります。

そんな時は、いっそのこと寝てしまった方が良いのでしょうか?

それとも、我慢して勉強した人こそ成果を出せるのでしょうか?

著者の結論は「さっさと寝てしまう」というものです。

勉強するにあたって重要なのは、勉強に付随するストレスを減らすことです。

📝勉強に付随するストレス ✔ 眠気
 ✔ 空腹
 ✔ 肩こり

眠いまま勉強するということは、常にストレスを抱えながら勉強しているということです。

眠いというストレスを感じながら10時間勉強するのであれば、3時間寝て快適に7時間勉強した方が良いのです。

💡POINT
眠いなら寝てから勉強

まとめ

『シンプルな勉強法』いかがでしたでしょうか?

💡POINTまとめ ✔ 合格ライン+10点くらいのレベル感を到達目標にする
 ✔ 1日単位まで分解してスケジュールを立てる
 ✔ 抽象と具体を行き来できるよう考える
 ✔ 眠いなら寝てから勉強

でも、全部が自分に合ってるとは思わないな~

そう思うのであれば、それでも構わないと私は思います。

なぜなら勉強法は色々と試しながら、自分に合ったものを選んでいくべきだからです。

しかし、自分のやり方では結果が出ていない、勉強が苦手だと感じるのであれば、成功した人の勉強論を取り入れるべきです。

何かを変えなければ、勉強に対する苦手意識は変わりません。

取り入れて試行錯誤していきましょう!

ちなみに本書は他にも

その他の内容 ✔ 勉強のモチベーションを保つ方法
 ✔ 時間を誰よりも有効に活用する方法
 ✔ 高校大学受験の各科目の勉強法

など著者の勉強論がたくさん紹介されています。

気になる方は、是非読んでみてください!