【書評・要約】『コンサル一年目が学ぶこと』ーコンサルでの働き方から学ぶ「できる仕事術」とは

同期はもう出世してるのに自分は、、
仕事ができる人になりたいな~

社会人として、仕事ができない劣等感というものは中々払拭できるものではありません。

仕事ができる人は、早々に評価され出世していきます。

一方で、一度できないと評価されると、中々そのイメージから脱却するのは難しいかもしれません。

仕事ができる人とは、一体どんなことを普段意識しているのでしょうか?

本書『コンサル1年目の教科書』は、そんな疑問を解決する本です!

コンサルという表題ですが、コンサル業界だけではなく、普遍的に仕事に役立つスキルが紹介されています。

よろしければご参考ください!

『コンサル1年目が学ぶこと』はこんな人におすすめ

 ✔ 仕事で成果を出したい人
 ✔ 仕事に行き詰っている人
 ✔ これから社会人になる人、社会人1年目

先ほども言いましたが、本書はコンサル業界で働いている人だけに向けて書かれた本ではありません。

むしろコンサル業界の専門的な知識については、あまり触れられていません。

紹介されているのはどんな仕事にも役立つスキルであり、既に社会人として働いている人、これから社会人になる大学生、高校生も読んでおいて損はありません。

それぞれのスキルを、自分の仕事に当てはめていくことで、仕事ができる人への道を歩んでいきましょう!

『コンサル1年目が学ぶこと』はどんな本?内容は?

著者は、大石哲之さんです。

大石さんは慶応大学卒業後、アンダーセンコンサルタント(現アクセンチュア)に就職しました。

その後、就職支援のベンチャーの起業を経て、現在は経営コンサル、コンサルタントのキャリア支援を行っているなど、多彩な実績、経験を積んできた方です。

他にも、『3分で分かるロジカルシンキング』『過去問で鍛える地頭力』など20冊以上の書籍を書いています。

なぜコンサル出身は活躍するのか?

「コンサル業界は優秀な人が多い」というイメージはありませんか?

優秀な人しか入れないんじゃないの?

確かに、就職する際、ある程度高い志と能力がないと入るのは難しいでしょう。

しかし、著者は、コンサルが様々な活躍する理由を以下のように考えているようです。

コンサルタント時代に学んだことのなかに、業界、職種を問わず、広く活躍できる、普遍的な仕事力というものが含まれているという仮説が成り立ちます。

『コンサル1年目が学ぶこと』本文より抜粋

つまり、コンサル業界で学ぶことは、どんな仕事にも通用するということです。

この説を確かめるべく、著者は、コンサル業界を経験しその後様々な業界で活躍している30~40代の方々に取材を行いました。

そこで挙がった普遍的な仕事スキルをまとめ、著者の経験を踏まえ肉付けしたのが本書『コンサル1年目で学ぶこと』です!

コンサルから学ぶ「できる仕事術」3選

それでは、そんなコンサル業界で学ぶこととは一体何でしょうか?

様々なスキルの中から、3つピックアップしていきます!

上司の追求にはこう答える

例えば、上司から仕事の進捗を聞かれた際、思わしくない場合どのように答えますか?

📝NGな受け答え 「例の調べものできた?」
 「〇〇部では分からないと言われてしまって、、、今から△△部に問い合わせしようと、、」
 「え、まだできてないの?昨日までって言ってたよね!」

こんな会話になっていませんか?

どうしても言い訳からしてしまうな~

しかし、この場合、「できてません!」ときっぱり言いましょう!

上司がこのように聞いてくるのは怒るためではありません。

「できたか、できていないか」を知りたいから聞いているのです。

イエス・ノーがはっきりすると、「なぜ?」へと進める。「なぜ?」へと進めれば、問題の所在がわかる。

『コンサル1年目で学ぶこと』本文より抜粋

私も追求された際、言い訳を並べて冗長に話してしまいがちです。

しかし、どんなに言い訳したところで、終わっていないことに変わりはありません。

📝良い受け答え 「例の調べものできた?」
 「いえ実はまだできていません。」
 「どうして?なんかあった?」

必ずしも怒られないとは限りませんが、「いいえ」⇒「どうして?」となるため、上司が怒るという点よりも、原因追及に話題が進みます。

ストレートに答えた方が良い場合が多いのです。

これは、何も上司から追求されたときだけではありません。

📝「この仕事1週間でできる?」 「1週間では難しいです。〇〇から頼まれた案件が大詰めで、それが片付けばできるんですが。」
 「なら、〇〇に業務量分担できないか俺から言っておくよ。」
 「ありがとうございます。」

このように、最初にストレートに答える方が、話が前に進みます。

「○○から言われた案件が大詰めで、ちょっと、、、」「え、じゃあできないの?」

こうなるとその上司からの評価は落ちてしまうでしょう。

言い訳せずにストレートに答えましょう!

💡POINT
質問にはストレートに答えると話が前に進む

意思決定を速くする方法

仕事ができる人は、何かが起こった時、意思決定・行動が速いと感じませんか?

確かに仕事ができる人って何事も速いイメージ!

皆さんも意思決定が速くなりたいですよね?

ここで役に立つのが仮説思考という考え方です!

📝仮説思考 ✔ 仮説を立て、あらかじめ結論をもっておく
 ⇒現実が起こる
 ⇒仮説に沿って対応する

実は仕事ができる人は、何かが起こってから決めているのではありません。

既にすることは決まっているのです。

何かが起こってから考えていては、スピードで適うはずがありません。

仮説を持つには、あらかじめ起こることをリストアップしていく必要があります。

不測の事態であっても、事前に可能性を1つずつピックアップし、それぞれに対する行動を検討済みにしておくのです。

📝仮説思考の身近な例 ✔ 2泊3日の旅行先をリスト化検討しておく
 ⇒突然3日間休みができた
 ⇒リストから生きたい場所を選ぶだけ

この場合、休みが与えられると分かってから、旅行先を1から検討するとなると、焦って決めて後悔することになりかねません。

私自身も、もともと旅行の計画を立てるのが好きで、暇な時に地図を見て考えることがあります。

そのため、旅行先を選ぶときに困ることはありません。

仕事でも、仕事以外でも仮説思考は役に立ちます!

💡POINT
仮説思考で意思決定を速くする

仕事のスピードを上げるには

先ほどは意思決定の速さの話をしました。

次は、仕事自体の速さの話です。

私も仕事が速いとはお世辞にも言えず、速い人が羨ましいと思っています。

どうして仕事が速い人と遅い人がいるのでしょうか?

できる人は頭の回転が違うんだよ、、、

果たしてそれだけでしょうか?

コンサル業界は非常にスピードが求められるようです。

実は、そのような仕事が速い人は、「余計なことをしない」を重視しています。

「余計なこと」と判断したものはやらない、という割り切りが上手いともいえます。

20対80の法則

「20対80の法則」を聞いたことがありますか?

📝20対80の法則 ✔ 売上の80%を、わずか20%の顧客がもたらしている
 ✔ エラーの80%は、わずか20%の業務から発生している
 ✔ 組織のパフォーマンスは、トップ20%の働きによるところが大きい

このように、重要な20%が、全体の80%を決めている、影響を及ぼすという考え方です。

そして、皆さんの会社の業務についても、重要な業務とそうではない業務があるはずです。

その中で、全体の80%を決めている20%の重要業務さえ集中すれば良いということになります。

残りの業務80%をいくら頑張っても、全体の20%にしか影響を与えません。

仕事が速い人は、この重要業務20%を深く掘り下げます。

全体の20%に絞っているから仕事が速いんだね!

80%を捨てつつも成果を出せるのです。

しかし、何が20%かという判断は中々すぐに身に付くものではないでしょう。

普段から何が重要な業務か、何が枝葉の業務かを考える癖をつける必要があります。

私もこれからは、何が重要な20%なのか考えてみようと思います。

💡POINT
重要な20%の業務に集中すれば成果は出る

まとめ

コンサルから学ぶ仕事の考え方はいかがだったでしょうか?

💡POINTまとめ ✔ 質問にはストレートに答えると話が前に進む
 ✔ 仮説思考で意思決定を速くする
 ✔ 重要な20%の業務に集中すれば成果は出る

本書は他にも

📝その他の内容 ✔ 相手の期待値を把握する
 ✔ 雲雨傘提案の基本
 ✔ フォロワーシップを発揮する

など様々な仕事術が紹介されています。

こんなにたくさんあっても仕事中に全部意識できないよ、、

確かに全て意識するのは難しいでしょう。

しかし、20対80の法則を思い出してください!

本書の重要な項目20%でも意識すれば、自分のパフォーマンスの80%に良い影響が出るでしょう。

気になる人は是非読んでみてください!