【書評・要約】『東大思考』ー頭がいい人の思考回路を身につけよう
頭がいい人になりたいな~
あなたは頭がいい人と言えば、どんな人を思い浮かべますか?
勉強ができる人、記憶力が良い人、頭の回転が速い人、優れたアイデアを思い浮かべる人
などなど、様々が特徴が思い浮かぶかと思います。
できることなら自分も頭がよくなりたいと、誰もが一度は思ったことがあるのではないでしょうか。
今回紹介する『東大思考』は、頭がいい人がどんな思考をしているのかを教えてくれる本です!
「頭がよくなりたい!」という方は必見です!
目次
『東大思考』はこんな人におすすめ!
本書は、「頭がいい」という抽象的な言葉を詳しく分解し、頭がいい人がどのような思考を持っているかを解説している内容です。
題名が「東大思考」ですが、東大生向けの本というわけではありません。
東大生であった著者が、頭が良い人の代名詞として「東大」という言葉を使っているだけなので、ご安心ください。
思考力についての本のため、特に思考力で周りを差をつけたいと思っている人にはおすすめです!
『東大思考』はどんな本?内容は?
著者は、西岡壱誠さんです。
西岡さんは、なんと偏差値35から東京大学に合格(二浪)したという経歴の持ち主です!
受験期に生み出した、「思考法」「読書術」「作文術」のノウハウを伝えるため、在学中に株式会社カルぺ・ディエムを設立しました。
本書の他に、それらのノウハウを記した「東大作文」「東大読書」など著書があります。
頭がいい人は生まれつき?
「あの人は頭のできが違うから」
こんな言葉をよく聞きます。
それこそ東大に入るような人は、一般の人とは一線を画すような超人的な才能があると思われがちです。
どうせ頭が良い・悪いは生まれつきの資質だよ、、、
しかし、著者はその点を明確に否定しています。
東大生はもちろん頭がいいです。しかし、100人いて99人は、その頭のよさを後天的に身につけた「秀才」です。
『東大思考』本文より抜粋
著者の実感では、ごくまれに本当に生まれつき頭がいい人もいるとのことです。
しかし、東大生の大部分は、後天的に頭がよくなったというのが著者の立場です。
そしてそれは、東大生は普段の「思考回路」が私たちとは異なるからだといっています。
生まれつきの才能は真似できなくても、思考回路なら真似できます。東大生みたいに無意識にはできなくても、テクニックに落とし込んで真似すれば結果は同じ。僕たちも「東大生の頭のよさ」を手に入れることができるのです。
『東大思考』本文より抜粋
つまり、私たちも頭のいい人と同じ「思考回路」をインストールすることで、今からでも「頭がいい人」になれるということです!
頭がいい人の「思考回路」とは?
それでは、頭がいい人の「思考回路」とは何でしょうか?
ずばり、「日常の解像度が違う」ということです。
具体例で考えてみましょう!
英語を上達させるには、英語を話す恋人をつくるといいと言われています。
やっぱり英語を話す機会が増えるから?
実は、その理由に加えて、恋人とコミュニケーションを取るために英語に対するモチベーションが上がるからという理由があります。
日常生活において、英語はいたるところで見聞きします。
しかし、私たちは、例えばカフェで流れている洋楽や、街の雑踏で見かける英単語に対して、どれほど意識しているでしょうか?
多くの人が、何気なく聞き流し、意識せずに通り過ぎていることでしょう。
一方で、何が何でも英語を話せるようになりたいという人は、日常生活に実はありふれている英語に意識を向けることができるようになります。
なぜなら 、彼らは、それらは全て英語を勉強するための手段として捉えるからです。
これが、「日常の解像度が違う」ということです。
このように、同じ景色を見ていても、そこから学びに結び付ける人と、何も考えていない人がいます。
頭がいい人は、日常生活の1つ1つの事象や状態を意識し、全てを何らかの学びに変えています。
それが10年、20年と積み重なり、頭のいい人・悪い人の差が生まれてしまうのです!
頭がいい人に近づける、東大生の思考回路
頭がいい人は、他の人よりも「日常の解像度が違う」ということでした。
それではどうすれば、「日常の解像度」を上げることができるのでしょうか。
押さえておくべき点を解説していきます!
記憶力を上げる方法
頭がいい人のイメージとして、記憶力がいい人を思い浮かべる人は多いでしょう。
事実、大学受験で求められる暗記量は相当なものです。
記憶力がいい人は、私たちと何が違うのでしょうか?
記憶力だけはやっぱり持って生まれた才能じゃない?
確かに多くのことを覚えられる人とそうではない人がいます。
しかし、これにもちゃんとしたカラクリがあります。
実は、多くのことが覚えられる人は、記憶を収納するのがうまいのです!
脳の中に記憶を収納するクローゼットがあるとイメージしてみてください。
記憶力がいい人というのは、クロゼットが大きい(記憶容量が大きい)と思われがちです。
しかし、著者はその点を以下のように否定しています。
収納の仕方が優れているから、多くの情報を棚にしまうことができる。折りたたんで入りやすくしているからこそ、同じ容量でもより多くのものをしまうことができるのです。
『東大思考』本文より抜粋
つまり、記憶力がいい人は、記憶することを最小限にして整理し、棚へうまく収納できるということです。
「収納がうまい」をもう少し具体化すると以下の2つです。
原因思考で覚える
原因思考というのは、簡単に言うと「意味を理解しさえすれば、暗記が楽になる」という思考法のことです。
『東大思考』本文より抜粋
物事には原因と結果があります。
そして頭のいい人は、目の前にある結果に対して、必ず原因を考え、丸暗記を避けています。
「1853年にペリー来航」というように、年代と出来事を1つずつ丸暗記するのは骨が折れます。
しかし、前後の出来事が原因となり、1853年にペリー来航という結果が生まれたという一連の流れで覚えるとどうでしょう。
これで一気に3つの出来事が覚えられるね!
つまり、3分の1のスペースで、クローゼットに収納することができたということです!
これの繰り返しによって、脳の中の収納スペースに大きな差を生むのです。
このように1つの出来事に関して、原因を関連付けて覚える。
これが、頭がいい人の覚え方なのです!
是非意識してみてください!
発想力はどうやって身につけるのか
頭のいい人は目のつけどころが違う
頭のいい人は豊かな発想力がある
こんなイメージはありませんか?
実はこれも普段の思考回路から形作られるものです!
頭のいい人は物事を見る時に、1つの色眼鏡ではなく、そもそも色眼鏡をかけていない、または状況に応じて使い分けられる人です。
多くの人は「ひっつき虫=気持ち悪い、鬱陶しい」という色眼鏡をかけています。
しかし、その色眼鏡を持っていない人、またはプラスの色眼鏡をかけられる人が、発想力がある、鋭い意見を持っているという人なのです。
裏側思考 ⓵物事を否定的に見る
それでは、その色眼鏡を状況に応じてつけ替えられるようなるには、どうすれば良いのでしょうか?
意識すべきは裏側思考です!
裏側思考で意識するべきは、①物事を否定的に見る、⓶視点探しの2ステップです。
⓵のポイントは以上の3つです。
どんな物事にも、1つの見方だけではなく必ず否定的見方があります。
しかし、多くの人は肯定的に受け入れてしまいがちです。
まずは、1つの物事の裏側を見る癖をつけましょう。
実際には肯定的立場であったとしても、あえて斜めにかまえて、「間違っている」という視点から見ようとしてみましょう。
それが、発想力への第一歩です!
裏側思考 ⓶視点探し
例えば、コロナウイルスで学校の休校にしたという事実に対して、肯定・否定だけではなく以下のように様々な考え方があります。
見方を変えれば無限に意見が出てくることでしょう。
皆さんもやったことがあるディベートを自分一人の中でやってみるのです。
そうすることによって、1つの物事に対して、いくつもの視点がストックされます。
そしてこの習慣を継続し、世の中の物事に対する視点探しを自然とできるようになった人こそ、あなたがなりたい「発想力を持った人」です!
どんな些細なことでもこの視点探しをしてみる。
それが頭のいい人になるための「思考回路」です!
まとめ
頭がいい人がいかにして物事を考えているのか、分かりましたか?
頭がいい・悪いは、どうしても生まれつきの資質と思われがちです。
私たちの多くは、「東大生は自分とは頭のできが違うから」と思い、東大生がどうして頭がいいのかという点まではあまり考えようとはしません。
本書は、そのような私たちに対して、頭がいい人の思考回路を分かりやすく解説しているという点で、誰もが読む価値のある本だと思います。
本書は他にも
など頭がいい人の思考回路がまだまだ紹介されています!
是非読んでみてください!
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